2025.02.14

三田市におけるKARTE導入事例

  • KARTE
  • 行政・自治体
  • 500名 - 5000名
TEXT

2025.02.14

三田市におけるKARTE導入事例

  • KARTE
  • 行政・自治体
  • 500名 - 5000名

2025.02.14

三田市におけるKARTE導入事例

  • KARTE
  • 行政・自治体
  • 500名 - 5000名

導入の背景

三田市は、「市民一人ひとりが幸せを実感しながら住み続けられるまち」を目指し、デジタル技術やデータ活用を推進しています。2020年10月にスマートシティへの取り組みを公表し、2022年4月には「さんだ里山スマートシティ構想」を策定しました。近年、市民のニーズが多様化し、行政サービスの需要が増加している中で、時間制約のある対面窓口だけでなく、オンラインでもアクセスできる利便性の高い行政サービスが必要とされていました。特に、自治体のホームページにおける情報の探しづらさは大きな課題であり、コロナ禍においては、情報量の多さから市民が知りたい情報にたどり着けない状況が発生していました。また、移住検討者に対しては、対面での丁寧な対応が有効である一方、オンラインでの情報発信には課題を感じていました。

導入の決め手

三田市は、プレイドと協働し、市のホームページにてKARTEを用いた個別最適な情報発信を検証しました。プレイドの研修を通じて、CX(顧客体験)の概念を学び、職員のマインドセットを醸成しました。研修では、ホームページで検証したいテーマやアイデアを職員から募集し、「移住・定住」と「子育て」に焦点を当てることに決定しました。移住・定住に関する情報発信では、対面のような一人ひとりに合わせた情報発信を実現したいという課題意識がありました。また、ポータルサイト『さんだうぇるかむサイト』では、サイト構造や管理ツールでは、訪れた人の行動を把握しづらく、改善策の仮説を立てにくいという課題がありました。KARTEの導入により、ユーザーの行動を詳細に把握し、個々のニーズに合わせた情報提供が可能になると期待されました。

導入の成果と今後の展望

KARTEを活用した実証実験では、ホームページの「移住・定住」ページにポップアップを表示し、訪問者のニーズに合わせて最適な情報を提供するという施策を検証しました。たとえば、居住エリアの希望に応じて、移住体験談へのリンクを表示するといった施策です。また、サイト訪問者の行動データ分析を通じて、子育て世帯でリモートワークをしている移住希望者の存在が明らかになりました。このような分析結果から、個々の訪問者の「思い」が見えてくるという実感を得ました。

今後は、ホームページを訪れた人が「どういう暮らしをしたいのか」という思いから必要な情報を探せるように、サイトの構成やコンテンツを整えていく方針です。また、移住に関するオンライン相談サービスを提供するなど、対面とオンラインの両輪で移住・定住を推進していく計画です。さらに、KARTEの活用を他の領域にも拡大し、市役所内の組織の壁を越えた情報発信を目指しています。今後は、デジタル活用を推進する上で、仕組みや体制も必要に応じて変え、市民体験向上のためのDXを実現したいと考えています。

※本記事の情報は、2023年3月時点のものです。